4月25日、「ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)」が、ドイツで初めてランウエイショーをベルリン・聖アグネス教会で行った。同所はヨハン・ケーニヒギャラリーとしても知られる場所。
このショーはアウディが協賛したイベント「カッティング・エイジ:ヨウジヤマモト・イン・ベルリン」の一環。“仕立ての巧みさ”と“山本耀司がファッション界の規範に挑み続けた40 年間”、という二つの意味を「Cutting Age(カッティング・エイジ)」というテーマ込め、94-95AWから09SSまでのアーカイブから約40体を披露した。
アニー・リーボヴィッツ(Annie Leibovitz)が米ヴォーグのために撮り下ろした写真で知られる97AWのブルーのツイードとファーのクラシックなスーツ、波打つようなフリルで形成された99SSのドレス、05AWの黄色と黒のドレス、そして山本が追求してきた黒のギャバジンスーツなどが登場した。
このイベントではショーの他に、ベルリンのクリエーティブ集団「メイド(MADE)」による山本のドキュメンタリーフィルム「5カッツ・ア・ヴィジュアル・ダイアローグ(5 Cuts|A Visual Dialogue)」のプレミア上映や、ブティック「アンドレアス・ムルクディス(Andreas Murkudis)」での二瓶マサオのインスタレーションが行われた。二瓶はヨウジのコレクション照明を毎シーズン担当し、今回ショー会場のデザインを手掛けている。
山本とドイツの関係は深く、ドイツ出身映画監督ヴィム・ヴェンダース(Wim Wenders)は、山本のドキュメンタリー映画『都市とモードのビデオノート』を制作。ピナ・バウシュ(Pina Bausch)のダンス衣装や、バイロイト音楽祭でのワーグナーのオペラ「トリスタンとイゾルデ」舞台衣装を制作などを手掛けている。また、写真家アウグスト・ザンダー(August Sander)の作品からインスピレーションを受けたコレクションも、度々発表されている。