ファッションデザイナーのラフ・シモンズ(Raf Simons)は1968年1月12日生まれ。ベルギー・ネールペルト出身。アントワープを拠点に活動している。
大学で工業デザインや家具デザインを学び、1991年に卒業後家具のギャラリーでインテリアデザイナーとして活動。この頃、ヴェロニク・ブランキーノ(Veronique Branquinho)と付き合っていた。同時にウォルター・ヴァン・ ベイレンドンク(Walter Van Beirendonck)のアトリエで93年までインターンシップを経験。ウォルターに連れられて見に行ったマルタン・マルジェラ(Martin Margiera)のショーを見てファッションへの転向を決めたという。
その後アントワープ王立美術アカデミーへ入学しようとしたところ、同校ファッション学科長のリンダ・ロッパに「その必要がない」と諭され、95年に自身のブランドをスタート。ミラノの展示会で「ラフ・シモンズ」の初のコレクションを発表し、97-98AWにはパリコレクションに初参加した。
イタリアブランド「ルッフォ リサーチ(Ruffo Research)」のメンズウエアの99SSと99-00AWコレクションを手掛けた後、一時期活動を休止したものの、01-02AWよりデザイングループを結成して再始動した。構築・直線的なテーラードスタイルと、少年性を融合させた雰囲気が特徴。ドレープの美しいワイドパンツが代表的なアイテム。日本ではサン・フレールがディストリビューションを手掛けていた(11SSまで)。
05年から12年まで、「ジル・サンダー(JIL SANDER)」のメンズ・ウィメンズウエアのクリエーティブディレクターを務めた。ラフにとって初めてのウィメンズだったが、好評を博した。06年にはセカンドライン「ラフ・バイ・ラフ シモンズ(RAF BY RAF SIMONS)」をスタート(11年終了)。
12年4月に「クリスチャン・ディオール(Christian Dior)」のアーティスティックディレクターに就任。現在までプレタポルテとクチュールコレクションを手掛けている。