7月29日、ゼニアグループの「アニオナ(AGNONA)」がイタリア大使館 大使公邸にて、ステファノ・ピラーティによる14AWコレクションのプレゼンテーションを開催した。
同社は1953年創業のイタリアンラグジュアリーブランドで、カシミア、ウールなど獣毛繊維素材を生かしたコレクションで知られる。今年5月に新CEOに就任したアレッサンドラ・カッラも来日し、イタリアンシックな空間に華を添える中、多くのモード関係者らが来場。新作レディトゥウエア及びハンドバッグのコレクションを始め、ブランドヒストリー、素材サンプルのアーカイブも併せて披露され、時代を超えて支持される同ブランドを強くアピールした。
ダブルフェイスカシミア、ウールやアルパカなどアーカイブの素材がステファノ・ピラーティに多様なレベルでインスピレーションを与えたという秋冬コレクションは、レトロな色合いを基調に、明度の高いターコイズやピンク、タンジェリン他、多色にくすんだニュアンスを添えたセンシュアルなカラーを用い、デイウエアからカクテルルックまで幅広く展開している。
ドレープの美しいブラウスや、シンプルに表現された一枚布のドレスからコート、ブレザーやワイドレッグパンツ、イブニングドレスに動きをもたらすボリュームは様々なテーラリングのシルエットで表現され、技術的にダーツやサイドシームを取り入れることで“ウェーブ”というテーマを表し、ラグジュアリーで心地良いライフスタイルを好むパワフルでハンサムな女性像を思わせるエレガントな存在感と独自性を深く印象付けた。
また、アイコンバッグ「CARA」は、ステファノ・ピラーティが同社のために初めてデザインし、イタリア最高級の職人技術によって実現したもの。独自開発の高品質な天然フルスキングレインレザー“アニオナグラナート”を用いた、機能的ながらもタイムレスで優美なかたちは、レディトゥウェアのコレクションにみられる彼の美学にも通じる。モデルで女優のドリー・ヘミングウェイを起用し、イネス&ヴィノードが撮影した広告ビジュアルも話題となっている。