小説家のメアリー・シェリー(Mary Shelley)は1797年8月30日生まれ。イギリス・ロンドン出身。1851年2月1日逝去。
メアリーを出産後まもなく、母親が産褥熱のために死去。アナキズム思想の創設者として知られる政治評論家ウィリアム・ゴドウィンのもとで育てられた。16歳の頃にロマン派を代表する詩人パーシー・ビッシュ・シェリー(Percy Bysshe Shelley)が彼女の家を訪れるようになると、やがてメアリーは彼と恋仲になる。しかし、当時パーシーには妻がいたため、2人は駆け落ちすると、その後はヨーロッパを転々とする放浪の日々を過ごすようになった。
16年、2人は詩人のバイロンに誘われ、スイスのレマン湖畔にある別荘でひと夏を過ごすことになった。しかし、その年のスイスは長雨に見舞われ、二人は長く別荘に閉じ込められてしまう。退屈する日々の中、彼らはバイロンの提案で怪綺談を書くことになる。このときに生まれたのが、フランケンシュタインの怪物にまつわるエピソードだった。その後もメアリーは執筆をつづけ、18年に長編小説『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス』を発表している。
その一方で、私生活ではパーシーとの間に息子ウィリアムを儲けており、やがて二人は結婚。長女クレアラを儲けるが、娘はそのわずか1年後に、やがて息子も後を追うように亡くなってしまう。22年にはパーシーも事故死してしまい、唯一生き残った息子のフローレンスとともにイギリスに帰国。晩年は彼を育てながら、『最後の人間』や『マチルダ』といった著作を発表し続けた。