「ガンリュウ(GANRYU)」が、15SSコレクションショーを7月30日に本社ショールームで開催した。
英語の朗読が流され不安感をあおるようなムードに包まれていた会場に突然アイリッシュ音楽が響き、ショーがスタート。メンズのテーマは「コントラスト」。生成りをメインカラーにしたナチュラルなムードは、デザイナー・丸龍文人氏にとって、「昔から好きな雰囲気。いつか表現してみたかったもの」という。洗いざらしのコットンの質感、切りっぱなしのジャージーは未完であると同時に完成でもある、という丸龍の心情を表現したものだ。
シャツやブルゾンには四角いパーツのパッチワークや規則正しいプリーツでグラフィカルな要素を加えた。テーラードジャケットも洗いざらしの質感とデニムステッチでワークテイストをプラスしている。
ガンリュウらしいキルトスカートやサルエル、そして後半にはマルチカラーやモノトーンのボーダーのTシャツも登場した。ブルゾンなどの背中に書かれた「L.I.F.E is peachy」「information is knowledge」というメッセージの意味は「自由に想像してほしい」と丸龍氏。
ウィメンズのテーマは「レディメイド(既製服)」。レッドやグリーン、イエローなど古着をイメージした色使いだ。チェックの布帛と無地のジャージーを曲線で切り替え、更にツイストしながらドレープを寄せ、ミニドレスやスカートのシルエットを形作った。サマーニットのトップスや、スニーカーとレザーシューズをドッキングさせたスリッポンもレトロで可愛らしい。
「古着は特別な“既製服"だと思う。今まであえて避けてきた、ウィメンズ特有のあいまいなニュアンスのようなものを出してみた。(ウィメンズを続けていくに連れて)その感覚はメンズの服作りにも影響が見え始めてきたかも」と丸龍氏は話す。