今年10月29日に開業予定の新宿中村屋ビル(仮称・東京都新宿区新宿3-26-13)内に、中村屋ゆかりの芸術家・文化人の作品を展示する「中村屋サロン美術館」がオープンする。
同館には、明治末から大正、昭和初期にかけて中村屋に集った多くの芸術家・文化人らの作品を展示。ロダンの弟子でもあった彫刻家の荻原守衛(碌山)の彫刻を始め、洋画家・中村彝や、彫刻家・画家・詩人である高村光太郎の絵画、歌人で書家、美術史家でもある會津八一の書などの所蔵品がそろう。
同館は延床面積は240平方メートル。これらを展示する展示室と多目的スペースからなり、地域や新進芸術家への貢献・支援も行っていくという。
中村屋は、1901年にパン屋として創業。09年に本店を現在地に移転し、その後和菓子や洋菓子の製造・販売も開始した。創業者の相馬愛蔵・黒光夫妻の支援の下、同店には多くの芸術家や文化人たちが集い、その交流はヨーロッパのサロンにならい「中村屋サロン」と呼ばれた。2011年10月より改装のため休業。14年10月29日に新装オープンする。