ベアブリック(BE@RBRICK)やアクションフィギュア、ソフビなどで世界中にファンを持つメディコム・トイの新製品展示会「メディコム・トイ エキシビション ’19(MEDICOM TOY EXHIBITION ’19)」が7月20日から25日まで、表参道ヒルズのスペース オーで開催された。
2016年、表参道ヒルズに直営店の「メディコム・トイ プラス(MEDICOM TOY PLUS)」をオープンして以来、表参道ヒルズにて4回目の開催となる同イベントはすっかり夏休みのオープニングイベントとして定着。連日、限定商品を求めるファンの行列が出来るほどで、年々その人気はヒートアップ。初日と2日目は今年も入場制限が行われた。
メディコム・トイ社の2019年から2020年に発売される商品が、進行中のモデルも含め一堂に会する同展。今回は、これまでに同社が手掛けてきた『スター・ウォーズ』のアーカイブを特別展示した。
それ以外にも、コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)やアンダーカバー(UNDERCOVER)、ワイズ(Y's)などとの協作で知られるテキスタイル彫刻家のアン・ヴァレリー・デュポン(Anne Valérie Dupond)との進行中作品、サカイ(sacai)が2019年春夏メンズコレクションで発表したタトゥーアーティスト ドクター・ウー(Dr. Woo)とのコラボレーションによるブルゾンを着用した1000%のベアブリックやルイスレザー(Lewis Leathers)、ディエチ コルソコモ(10 corso como)などファッショニスタにはお馴染みのブランドとのコラボが公開された。
さらにはフィル・フロスト(Phil Frost)やバリー・マッギー(Barry McGee)、ライアン・マクギネス(Ryan McGinness)といったストリート出身の現代美術アーティストから、キース・ヘリング(Keith Haring)、ジャン=ミッシェル・バスキア(Jean-Michel Basquiat)、ジャクソン・ポロック・スタジオ(Jackson Pollock Studio)の「BE@RBRICK」、キャラクターフィギュアだけではない商品展開は、まさに今回のエキシビションに掲げられたノージャンル、ノーボーダー、グローバル、ワールドワイド、トイ、フィギュア、アート、興奮、待望、共鳴、高揚のキーワードそのもの。
会場では開催記念商品としてア ベイシング エイプ(A BATHING APE®)、アポロ宇宙船の月面着陸50周年を記念したNASA、ダフト・パンク(DAFT PUNK)、カリモク×フラグメントデザイン(fragmentdesign)、さらにはバンクシー(BANKSY)のグラフィティにインスパイアされたスタチューなどが先行発売。さらにアンダーカバー(UNDERCOVER)、fragmentdesign、A BATHING APE®、ヒステリックグラマー(HYSTERIC GLAMOUR)、ネイバーフッド(NEIGHBORHOOD)など裏原ストリートカルチャーの歴史とも言えるブランドやアンチソーシャルソーシャルクラブ(ANTI SOCIAL SOCIAL CLUB)とコラボした限定Tシャツ「BE@RTEE」も会場で販売された。
メディコム・トイ代表取締役社長 赤司竜彦の
ファッションブランド、アートとの取り組みが加速するメディコム・トイだが、代表取締役社長・赤司竜彦は「おもちゃの商品開発にはファッションから大きな影響を受けている。自分自身のルーツは80年代ニューウェーブにあり、あのスカしたかっこよさがクリエイティブのベース。その時代に影響を受けているアーティストやクリエイターたちと、モノやカルチャーに対する愛情が共通していることが、今のメディコム・トイを支えている」と話す。
日本のロックのシングル盤のコレクターで80年代の日本のロックを中心に3万枚近くコレクションしているという同氏は、沢田研二のレコードを海外盤も含めほぼコンプリートという一面を持つ。インターネット上に情報が欠落している時代のコンテンツなので、そのコレクションの大変さは察するにあまりある。常にものを探し、集めるというその赤司氏のモチベーションが、メディコム・トイの商品が常に人々を熱狂させるヒントになっているのかもしれない。
「今はものに対する向き合い方が、情報を浴びるような環境なので、私たちの商品は意図的に情報を制約しているケースもあります。恋愛と一緒で相手のことをすべて分かってしまうと面白くないし、興味が薄れませんか?(笑)」。
2007年頃に赤司氏がデザイナーとして展開していたファッションブランド「アダマイト(ADAMITE)」では、カール・ラガーフェルドがファーストコレクションのジャケットを着てシャネルのランウェイのフィナーレに登場したというサプライズも経験。パリのファッショニスタの友人からそのニュースを聞いて大興奮したと述懐し、「ファッションは中毒性が高いですね」と笑う。
2007年から2013年まで同社はKAWSとの共同プロデュースによるアパレルブランド「オリジナルフェイク(OriginalFake®)」を展開。現在も「アンプリファイア(AMPLIFIER)」や「シンク(Sync.)」などでアパレル商材がエキシビションで提案されるが、メディコム・トイにファッションのパブリックイメージがあまりないことをぶつけると、「(アパレルをあまり前面に打ち出していないのは)トイメーカーであることが一番自由だからかも。おもちゃはいかに安く、いかに楽しく、いかにいろいろな素材を使い分けてモノを作るかという集大成。この素材でこれだけのロットだったらこの上代で販売できるという因数分解でモノを作っていくので、そこのポジションからは離れません」と経営者の顔に戻った。その姿勢は明快だ。
Interview&Text by Tatsuya Noda
Photo by Hideyuki Seta
2016年、表参道ヒルズに直営店の「メディコム・トイ プラス(MEDICOM TOY PLUS)」をオープンして以来、表参道ヒルズにて4回目の開催となる同イベントはすっかり夏休みのオープニングイベントとして定着。連日、限定商品を求めるファンの行列が出来るほどで、年々その人気はヒートアップ。初日と2日目は今年も入場制限が行われた。
メディコム・トイ社の2019年から2020年に発売される商品が、進行中のモデルも含め一堂に会する同展。今回は、これまでに同社が手掛けてきた『スター・ウォーズ』のアーカイブを特別展示した。
それ以外にも、コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)やアンダーカバー(UNDERCOVER)、ワイズ(Y's)などとの協作で知られるテキスタイル彫刻家のアン・ヴァレリー・デュポン(Anne Valérie Dupond)との進行中作品、サカイ(sacai)が2019年春夏メンズコレクションで発表したタトゥーアーティスト ドクター・ウー(Dr. Woo)とのコラボレーションによるブルゾンを着用した1000%のベアブリックやルイスレザー(Lewis Leathers)、ディエチ コルソコモ(10 corso como)などファッショニスタにはお馴染みのブランドとのコラボが公開された。
さらにはフィル・フロスト(Phil Frost)やバリー・マッギー(Barry McGee)、ライアン・マクギネス(Ryan McGinness)といったストリート出身の現代美術アーティストから、キース・ヘリング(Keith Haring)、ジャン=ミッシェル・バスキア(Jean-Michel Basquiat)、ジャクソン・ポロック・スタジオ(Jackson Pollock Studio)の「BE@RBRICK」、キャラクターフィギュアだけではない商品展開は、まさに今回のエキシビションに掲げられたノージャンル、ノーボーダー、グローバル、ワールドワイド、トイ、フィギュア、アート、興奮、待望、共鳴、高揚のキーワードそのもの。
会場では開催記念商品としてア ベイシング エイプ(A BATHING APE®)、アポロ宇宙船の月面着陸50周年を記念したNASA、ダフト・パンク(DAFT PUNK)、カリモク×フラグメントデザイン(fragmentdesign)、さらにはバンクシー(BANKSY)のグラフィティにインスパイアされたスタチューなどが先行発売。さらにアンダーカバー(UNDERCOVER)、fragmentdesign、A BATHING APE®、ヒステリックグラマー(HYSTERIC GLAMOUR)、ネイバーフッド(NEIGHBORHOOD)など裏原ストリートカルチャーの歴史とも言えるブランドやアンチソーシャルソーシャルクラブ(ANTI SOCIAL SOCIAL CLUB)とコラボした限定Tシャツ「BE@RTEE」も会場で販売された。
メディコム・トイ代表取締役社長 赤司竜彦の
クリエイティブのルーツとファッション
ファッションブランド、アートとの取り組みが加速するメディコム・トイだが、代表取締役社長・赤司竜彦は「おもちゃの商品開発にはファッションから大きな影響を受けている。自分自身のルーツは80年代ニューウェーブにあり、あのスカしたかっこよさがクリエイティブのベース。その時代に影響を受けているアーティストやクリエイターたちと、モノやカルチャーに対する愛情が共通していることが、今のメディコム・トイを支えている」と話す。
日本のロックのシングル盤のコレクターで80年代の日本のロックを中心に3万枚近くコレクションしているという同氏は、沢田研二のレコードを海外盤も含めほぼコンプリートという一面を持つ。インターネット上に情報が欠落している時代のコンテンツなので、そのコレクションの大変さは察するにあまりある。常にものを探し、集めるというその赤司氏のモチベーションが、メディコム・トイの商品が常に人々を熱狂させるヒントになっているのかもしれない。
「今はものに対する向き合い方が、情報を浴びるような環境なので、私たちの商品は意図的に情報を制約しているケースもあります。恋愛と一緒で相手のことをすべて分かってしまうと面白くないし、興味が薄れませんか?(笑)」。
2007年頃に赤司氏がデザイナーとして展開していたファッションブランド「アダマイト(ADAMITE)」では、カール・ラガーフェルドがファーストコレクションのジャケットを着てシャネルのランウェイのフィナーレに登場したというサプライズも経験。パリのファッショニスタの友人からそのニュースを聞いて大興奮したと述懐し、「ファッションは中毒性が高いですね」と笑う。
2007年から2013年まで同社はKAWSとの共同プロデュースによるアパレルブランド「オリジナルフェイク(OriginalFake®)」を展開。現在も「アンプリファイア(AMPLIFIER)」や「シンク(Sync.)」などでアパレル商材がエキシビションで提案されるが、メディコム・トイにファッションのパブリックイメージがあまりないことをぶつけると、「(アパレルをあまり前面に打ち出していないのは)トイメーカーであることが一番自由だからかも。おもちゃはいかに安く、いかに楽しく、いかにいろいろな素材を使い分けてモノを作るかという集大成。この素材でこれだけのロットだったらこの上代で販売できるという因数分解でモノを作っていくので、そこのポジションからは離れません」と経営者の顔に戻った。その姿勢は明快だ。
インタビューの続きは、表参道ヒルズのHPにて公開中
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Interview&Text by Tatsuya Noda
Photo by Hideyuki Seta
【プロフィール】
赤司竜彦(株式会社メディコム・トイ代表取締役社長)
東京都出身。1996年に株式会社メディコム・トイを設立。特撮、アニメ・コミック、映画等のキャラクターフィギュアを企画製造。2000年、自社オリジナルブロックタイプフィギュア「KUBRICK(キューブリック)」、2001年にはクマ型ブロックタイプフィギュア「BE@RBRICK(ベアブリック)」を発表。国内外のアーティスト、ブランド、企業などとのコラボレーションを多彩に展開している。アパレルやインテリアなど多岐に渡る事業を展開中。
【店舗情報】
メディコム・トイ プラス(MEDICOM TOY PLUS)
住所:東京都渋谷区神宮前4-12-10 表参道ヒルズ本館2階
電話:03-3479-5555
営業時間:11:00~21:00(日曜日は20:00まで)
https://www.omotesandohills.com/shops_restaurants/shops/002686.html
【問い合わせ先】
表参道ヒルズ(総合インフォメーション)
電話:03-3497-0310
http://www.omotesandohills.com/
赤司竜彦(株式会社メディコム・トイ代表取締役社長)
東京都出身。1996年に株式会社メディコム・トイを設立。特撮、アニメ・コミック、映画等のキャラクターフィギュアを企画製造。2000年、自社オリジナルブロックタイプフィギュア「KUBRICK(キューブリック)」、2001年にはクマ型ブロックタイプフィギュア「BE@RBRICK(ベアブリック)」を発表。国内外のアーティスト、ブランド、企業などとのコラボレーションを多彩に展開している。アパレルやインテリアなど多岐に渡る事業を展開中。
【店舗情報】
メディコム・トイ プラス(MEDICOM TOY PLUS)
住所:東京都渋谷区神宮前4-12-10 表参道ヒルズ本館2階
電話:03-3479-5555
営業時間:11:00~21:00(日曜日は20:00まで)
https://www.omotesandohills.com/shops_restaurants/shops/002686.html
【問い合わせ先】
表参道ヒルズ(総合インフォメーション)
電話:03-3497-0310
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