世界中のフェスや音楽番組のMCとして活躍する音楽・映画パーソナリティ奥浜レイラさんに今月注目すべきアーティストを訊く、音楽コラム連載。
ストリーミングサービスが広がり、国内のみならず世界の音楽トレンドもリアルタイムでキャッチできる時代。Spotifyのトップチャート(最も再生回数が多い曲)、バイラルチャート(SNSでいま話題の曲)を賑わす、いま旬のアーティストは? 今回は、クリスマス直前、おすすめのベスト・クリスマス・ソングを教えていただきました!
いよいよ2019年も年の瀬、クリスマスはすぐそこです。
街路樹のイルミネーションやクリスマスツリー、クリスマス・ソングのBGMと、街はすっかりクリスマスの雰囲気です。外国の映画で観るようにリビングに大きなツリー、その下にプレゼントを置いて...というのには憧れますが、スペースが限られた日本の家では難しいですよね。今から準備するのも大変...そこで、音楽でお部屋をクリスマスらしく飾りつけるのはいかがでしょうか?
というわけで、今回はアップデートされたクリスマス・ソングをご紹介します。
クリスマス・シーズンに入ると、海外アーティストたちはこぞってホリデー・シーズンの新曲やアルバムを発表します。以前に比べると数は少し減ったものの、最近も「季節のご挨拶」のようにオリジナルやカバー曲が発表され、ホリデー・シーズンをさらに盛り上げています。
アリアナ・グランデが2014年に発表したEP『クリスマス・キス』もその一つで、そこに収録されたオリジナル楽曲の『サンタ・テル・ミー』は想いを寄せる男の子の気持ちをサンタに訊ねる、初々しくて可愛らしい楽曲。「サンタが本当にいるのなら教えて。もし来年彼がここにいないのなら、私にまた恋をさせないで」と、クリスマスが近づいて再燃してしまった恋心と、移り気な相手に対しての心配をサンタに打ち明けるような内容です。
デビュー当時から“ネクスト・マライア”と謳われた圧倒的な歌唱力で、マライア・キャリーが歌い今も愛されている『恋人たちのクリスマス』を継承するようなロマンティックなクリスマス・ソングを歌い上げています。またこのEPには、ワム! のカヴァー『ラスト・クリスマス』や、元祖キャットウーマンを演じた女優アーサ・キットの『サンタ・ベイビー』のカバーも収録。キャッチーなオリジナル楽曲も魅力的で、鈴の音色がクリスマスムードを高めてくれます。
グラミー賞10冠に輝くジョン・レジェンドが2018年に発表したアルバム『レジェンダリー・クリスマス』に収録されている『ハヴ・ユアセルフ・ア・メリー・リトル・クリスマス』は、「クリスマスと言えばこれ! 」という誰もが知る永遠の定番。ジャズ系ベーシストでシンガーの若手実力派、エスペランサ・スポルディングと共にスイートに歌い聴かせてくれる、沁みるクリスマス・ソングです。
原曲はミュージカル映画『若草の頃』の挿入歌で、1940~50年代のハリウッドを代表する女優ジュディ・ガーランドが歌っていました。劇中では、愛着のある土地を離れなければいけなくなり落胆する妹にジュディ・ガーランド演じる姉が「ささやかにクリスマスを祝って、幸せな日々を思い出しましょう」と語り掛けるシーンで歌われています。
映画から生まれたヒット曲で、公開から75年経った今でも毎年のようにカバーされ新バージョンが発表されているこの大名曲、きっと皆さんもご存知のはず。これまでにフランク・シナトラやホイットニー・ヒューストン、サム・スミスなど、ここに上げ切れないほどたくさんのアーティストが歌い継いでいます。
アルバムにはスティーヴィー・ワンダーなどが参加し、名スタンダード曲『クリスマス・タイム・イズ・ヒア』等の心温まるカバーや、オリジナル楽曲もラインアップされているのですが、全体的にゆったりと大人の雰囲気がありムード満点。さすがレジェンダリー・アーティスト、ジョン・レジェンド! と唸る名盤です。
最後に、最新のクリスマス・アルバムをご紹介しましょう。
今年2月の開催された第61回グラミー賞で最優秀アルバム賞を受賞したシンガー・ソングライターのケイシー・マスグレイヴスがホストを務め、大人気のアーティストたちと共演したクリスマス特番をそのまま収録したアルバム『ザ・ケイシー・マスグレイヴス・クリスマス・ショー』もおすすめ。
2016年にもクリスマス・アルバムをリリースしこのシーズンに欠かせない歌声となったケイシーが、ゲストにカミラ・カベロやラナ・デル・レイ、女優でシンガーのズーイー・ディシャネル、2016年のアルバムでも共演したリオン・ブリッジら豪華なゲストを迎え、スタンダード・ナンバーやケイシー自身のオリジナル曲でコラボレーション。トロイ・シヴァンとの新曲も披露しています。
それからミュージシャン以外にも、コメディアンのジェームズ・コーデンやモデルのケンダル・ジェンナーなども登場し、クリスマスを祝う楽しいムードに溢れています。伝統的な楽曲を大切にしながら、現代的でファッショナブルなアレンジも加わった一味違うにぎやかなクリスマス・アルバムです。
今年のクリスマス当日は平日なので、みんなで集まってパーティーとはいかない方もクリスマス・ソングで一気に気分を高めてもらえるはず!
穏やかなクリスマス、にぎやかなクリスマス、過ごし方はそれぞれですが、そんな大切な時間をあたたかいナンバーで彩ってみてはいかがでしょうか?それでは、よいクリスマスを!
ストリーミングサービスが広がり、国内のみならず世界の音楽トレンドもリアルタイムでキャッチできる時代。Spotifyのトップチャート(最も再生回数が多い曲)、バイラルチャート(SNSでいま話題の曲)を賑わす、いま旬のアーティストは? 今回は、クリスマス直前、おすすめのベスト・クリスマス・ソングを教えていただきました!
奥浜レイラの音楽のすすめ vol.7
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いよいよ2019年も年の瀬、クリスマスはすぐそこです。
街路樹のイルミネーションやクリスマスツリー、クリスマス・ソングのBGMと、街はすっかりクリスマスの雰囲気です。外国の映画で観るようにリビングに大きなツリー、その下にプレゼントを置いて...というのには憧れますが、スペースが限られた日本の家では難しいですよね。今から準備するのも大変...そこで、音楽でお部屋をクリスマスらしく飾りつけるのはいかがでしょうか?
というわけで、今回はアップデートされたクリスマス・ソングをご紹介します。
クリスマス・シーズンに入ると、海外アーティストたちはこぞってホリデー・シーズンの新曲やアルバムを発表します。以前に比べると数は少し減ったものの、最近も「季節のご挨拶」のようにオリジナルやカバー曲が発表され、ホリデー・シーズンをさらに盛り上げています。
Ariana Grande
アリアナ・グランデが2014年に発表したEP『クリスマス・キス』もその一つで、そこに収録されたオリジナル楽曲の『サンタ・テル・ミー』は想いを寄せる男の子の気持ちをサンタに訊ねる、初々しくて可愛らしい楽曲。「サンタが本当にいるのなら教えて。もし来年彼がここにいないのなら、私にまた恋をさせないで」と、クリスマスが近づいて再燃してしまった恋心と、移り気な相手に対しての心配をサンタに打ち明けるような内容です。
デビュー当時から“ネクスト・マライア”と謳われた圧倒的な歌唱力で、マライア・キャリーが歌い今も愛されている『恋人たちのクリスマス』を継承するようなロマンティックなクリスマス・ソングを歌い上げています。またこのEPには、ワム! のカヴァー『ラスト・クリスマス』や、元祖キャットウーマンを演じた女優アーサ・キットの『サンタ・ベイビー』のカバーも収録。キャッチーなオリジナル楽曲も魅力的で、鈴の音色がクリスマスムードを高めてくれます。
John Legend
グラミー賞10冠に輝くジョン・レジェンドが2018年に発表したアルバム『レジェンダリー・クリスマス』に収録されている『ハヴ・ユアセルフ・ア・メリー・リトル・クリスマス』は、「クリスマスと言えばこれ! 」という誰もが知る永遠の定番。ジャズ系ベーシストでシンガーの若手実力派、エスペランサ・スポルディングと共にスイートに歌い聴かせてくれる、沁みるクリスマス・ソングです。
原曲はミュージカル映画『若草の頃』の挿入歌で、1940~50年代のハリウッドを代表する女優ジュディ・ガーランドが歌っていました。劇中では、愛着のある土地を離れなければいけなくなり落胆する妹にジュディ・ガーランド演じる姉が「ささやかにクリスマスを祝って、幸せな日々を思い出しましょう」と語り掛けるシーンで歌われています。
映画から生まれたヒット曲で、公開から75年経った今でも毎年のようにカバーされ新バージョンが発表されているこの大名曲、きっと皆さんもご存知のはず。これまでにフランク・シナトラやホイットニー・ヒューストン、サム・スミスなど、ここに上げ切れないほどたくさんのアーティストが歌い継いでいます。
アルバムにはスティーヴィー・ワンダーなどが参加し、名スタンダード曲『クリスマス・タイム・イズ・ヒア』等の心温まるカバーや、オリジナル楽曲もラインアップされているのですが、全体的にゆったりと大人の雰囲気がありムード満点。さすがレジェンダリー・アーティスト、ジョン・レジェンド! と唸る名盤です。
Kacey Musgraves
最後に、最新のクリスマス・アルバムをご紹介しましょう。
今年2月の開催された第61回グラミー賞で最優秀アルバム賞を受賞したシンガー・ソングライターのケイシー・マスグレイヴスがホストを務め、大人気のアーティストたちと共演したクリスマス特番をそのまま収録したアルバム『ザ・ケイシー・マスグレイヴス・クリスマス・ショー』もおすすめ。
2016年にもクリスマス・アルバムをリリースしこのシーズンに欠かせない歌声となったケイシーが、ゲストにカミラ・カベロやラナ・デル・レイ、女優でシンガーのズーイー・ディシャネル、2016年のアルバムでも共演したリオン・ブリッジら豪華なゲストを迎え、スタンダード・ナンバーやケイシー自身のオリジナル曲でコラボレーション。トロイ・シヴァンとの新曲も披露しています。
それからミュージシャン以外にも、コメディアンのジェームズ・コーデンやモデルのケンダル・ジェンナーなども登場し、クリスマスを祝う楽しいムードに溢れています。伝統的な楽曲を大切にしながら、現代的でファッショナブルなアレンジも加わった一味違うにぎやかなクリスマス・アルバムです。
今年のクリスマス当日は平日なので、みんなで集まってパーティーとはいかない方もクリスマス・ソングで一気に気分を高めてもらえるはず!
穏やかなクリスマス、にぎやかなクリスマス、過ごし方はそれぞれですが、そんな大切な時間をあたたかいナンバーで彩ってみてはいかがでしょうか?それでは、よいクリスマスを!
世界中のSNSで今一番話題の曲を知れるバイラルチャートは毎日更新! ぜひチェックを。
【プロフィール】
奥浜レイラ
音楽・映画パーソナリティ。映画の舞台挨拶や、音楽番組のMCとしても活動中。現在、女性誌『GINZA』の新譜紹介コーナーの執筆を担当。海外の音楽フェスに足を運ぶのが趣味。
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奥浜レイラ
音楽・映画パーソナリティ。映画の舞台挨拶や、音楽番組のMCとしても活動中。現在、女性誌『GINZA』の新譜紹介コーナーの執筆を担当。海外の音楽フェスに足を運ぶのが趣味。
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