最終日こそ小雨となったものの、初日から天候に恵まれた第91回ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO 91)。伊フィレンツェで毎年1月第2週(今年は10日から14日)に行われるこのメンズファッションの合同展示会は、ファッションスナップの聖地として知られている。特にこの数年の加熱するスナップブームで、世界中からメンズのバイヤーやプレス、ブロガーたちが押し寄せ、この4日間だけで雑誌の特集が出来てしまう盛り上がりよう。
今年も大勢のスナッパーが集まったが、暖冬だった昨年に比べて気温の低さからか、コートにマフラー、ニット帽の防寒スタイルが目立ち、着飾ったピーコックたちの社交場だったメインパビリオン前は比較的落ち着いた印象。カラーがテーマだった前シーズンに比べ、来場者のスタイルは全体的にシックになり、黒が目立った。
とはいうものの、会場内はお洒落を楽しむことに人生を賭けたファッショニスタたちが年に2回のお互いの変化をたたえ合う。それぞれのスタイルをリアルに楽しむシーンは、バーチャル化の波が押し寄せるファッション業界にとって、貴重な場であることに違いない。
モードを席巻するユースカルチャーのトレンドと、クラシコのミックススタイルがクロスしていく時代。会場となったフォルテッツァ・ダ・バッソ内の2017年最初のスナップを集めてみた。
Text & Photo: 野田達哉