21世紀のデザインミュージアムに求められる役割について考える企画展「日本のデザインミュージアム実現にむけて展」が東京・六本木ミッドタウンの21_21デザインサイト(DESIGN SIGHT)にて10月25日より開催される。
本展では、イントロダクションとして、世界のデザインミュージアムと日本の美術館・博物館の事例を紹介する「世界のデザインミュージアムと日本」と、海外に向けたデザイン展を起点として、日本のデザインを定義してきた歩みを50のキーワードでたどる「日本のデザインのアイデンティティー」を展示。
本編は、これまで同館で開催された23の展覧会を、「身近な題材から世界を捉える(モノ/コト/仕組み)の系=finding」「デザインを駆動させる(素材/技術/革新)の系=making」「地球を世界につなぐ(東北/祈り/ユーモア)の系=linking」「個の創造力の深化を示す(デザイン/アート/スピリット)の系=creating」の四つの軸に沿って再構築する、「23の展覧会からみるデザインミュージアムの役割」で構成される。
その他、「生きたミュージアムのための教育プログラム」と題し、トークやワークショップ、ギャラリーツアーなど、過去開催された市民向け、子供向けプログラムのドキュメントの展示も行われる。
本展企画には、デザインジャーナリスト・森山明子、グラフィックデザイナー・佐藤卓、プロダクトデザイナー・深澤直人と共に、企画協力としてジャーナリスト・川上典李子が参加。また、イベント会期中、東京ミッドタウン内で、7回目を迎える「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2013」(10月18日から11月4日)と、グッドデザイン賞の受賞作を出展する「グッドデザインエキシビション 2013」(10月30日から11月4日)の二つのデザイン関連イベントが同時開催される。
同館は、2007年の開設以来、「安藤忠雄2006年の現場、悪戦苦闘」「チョコレート」を皮切りに23の企画展を開催。2013年6月に終了した「デザインあ展」は22万人を超える来場者が訪れた。2012年、同館ディレクターの1人、三宅一生と文化庁長官(元・国立西洋美術館長)の青柳正規は「国立デザイン美術館をつくる会」を発足。過去2回、シンポジウムを開催し、日本におけるデザインの重要性を伝えるとともに、国立デザイン美術館の必要性を訴えている。
【イベント情報】
日本のデザインミュージアム実現にむけて展
場所:21_21 DESIGN SIGHT
住所:東京都港区赤坂9-7-6東京ミッドタウンガーデン内
会期:10月25日から2014年2月9日
時間:11:00から20:00(入場は19:30まで)
入場料:一般1,000円、大学生800円、中高生500円、小学生以下無料
休館日:火曜日(12月24日は開館)、年末年始(12月27日から1月3日)