作曲家、作詞家、歌手、映画監督、俳優と、多方面で才能を発揮した、セルジュ・ゲンスブール(Serge Gainsbourg)のドキュメンタリー映画「ノーコメントbyゲンスブール」が、2013年夏、日本で公開される。
ゲンスブールは、ロシア革命の混乱から逃れて移住してきた両親のもと、1928年にパリで誕生。青年時代は画家を目指したが、音楽家とへと転向し歌手としてデビューした。反骨的な内容や露骨な性描写など、過激な表現と破天荒な作風で1960年代後半から70年代のフランスポピュラー音楽界を席巻した。
類まれな才能で注目を浴びると同時に、3人目の妻となったジェーン・バーキン(Jane Birkin)を始め、ブリジット・バルドー(Brigitte Bardot)、ジュリエット・グレコ(Juliette Greco)、バンブー(BAMBOU)など、華やかな女性遍歴で常に世間を騒がせた。その一方では、一人の誠実な男としてパブリックイメージとの葛藤もあったという。
本作では、ゲンスブール本人による豊富なモノローグと貴重なアーカイブ映像をメインに、出自背景からスキャンダルと女にまみれた歌手人生を、彼の内面にフォーカスを当てながら描いていく。ジェーンら、彼の恋愛遍歴の相手“ゲンスブールの女たち”の秘蔵映像やコメントも紹介される。
Bunkamuraル・シネマほか全国で順次上映。