デムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)によるバレンシアガ(BALENCIAGA)は6月22日、99年の歴史における初めてのメンズランウェイショーを開催。私立中・高校サン・ルイ・ドゥ・ゴンザグを会場に、オートクチュールメゾンならではのテーラリングの美しさを強調した17SSメンズコレクションを見せた。
大きな肩を特徴とするボックスシルエットと、タイトなシルエットでコントラストを付けながら、クリストバル・バレンシアガ(Cristobal Balanciaga)本人の時代から引き継ぐ造形の独自性と素材感の美しさでコレクションをまとめた。今シーズンのために特別に開発したという大きな肩パッドを入れたジャケットには、タイトなパンツを合わせてトップとボトムの違いを強調。一方で、極限にまで身体にフィットさせたジャケットは、肩パッドが内側に入るような構造で肩の狭さを前面に出している。それぞれが極端ではあるものの、新鮮なシルエットを見せていた。
ビッグショルダーはMA-1やブルゾンにも展開し、ロングチェーンをアクセントにしたバギーパンツをコーディネート。終盤のフォーマルルックには、ヴァチカン市国の聖職者の袈裟に使われるパープル、レッド、ブラックの各素材を使用し、一種独特の世界観を演出。カマーバンドやショールも効果的なアクセントとなっていた。また、ショッピングバッグ風レザーバッグ「キャリー(CARRY)」も登場して注目の的となった。