今年6月14日より4日間の日程で開催される第90回ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO)にビズビム(visvim)が招待される。同ブランドの初のメンズ、レディスのトータルコレクションが、フィレンツェで発表される予定だ。
ビズビムが招聘されたプログラムは、毎回ピッティウオモが注目するデザイナーのプロジェクトを単独でランウェイ形式のプレゼンテーションする機会を与えるデザイナープロジェクト。今年1月に行われたピッティウオモ89ではアディダス オリジナルス バイ ホワイトマウンテニアリング(adidas Originals by White Mountaineering)がコレクションを発表し、昨年の第87回ではアンドレア・インコントリを起用したトッズ(TOD'S)にステージが与えられた。
選出の理由は、デザイナーの中村ヒロキによるアメリカのワークウェアのハイテクデザインによる再解釈、素材品質の高さ、カルト的な人気を誇るシューズのコンテンツと機能性などが、この数シーズン同展で再評価されているアメリカンファッションとともに評価された。
今回のピッティウオモのメイン・ゲストデザイナーは、1984年生まれのロシア人デザイナーのゴーシャ・ラブチンスキー (Gosha Rubchinskiy)。カメラマンとしても活動するラプチンスキーは、スケーターやクラブカルチャーなどをベースに、MA1やTシャツ、スウェットなどのアイテムを社会主義的な背景を感じさせるデザインとビジュアルで発表。15SSにパリメンズでデビューし、生産、販売はコム デ ギャルソン(COMME des GARCONS)が手掛けている。
また、イタリアの国内若手デザイナーをピックアップするピッティイタリックスのステージには、ファウスト・パグリッシ(Fausto Puglisi)とルチオ・ バノッティ(Lucio Vanotti)が選ばれた。
ファウスト・パグリッシは、アンナ・モリナリやヴェルサーチのメゾンで経験を積んだ1976年シシリア生まれのデザイナー。今回のピッティでは17SSのメンズのカプセルコレクションとウィメンズのリゾートコレクションを発表する。同氏はメッシーナ(シチリア島北部)とLAを拠点に、NYを行き来しながら活動しており、セレブに向けて一点物も制作している。
もう一人のバノッティは2002年に一旦ブランドをスタートさせた後、「Who is on Next? Uomo」のファイナリストに選ばれ、、年1月ミラノ・ファッションウィーク期間中にアルマーニ・シアターユニセックスなルックを発表した。イタリアのサルトリアルな才能と、ピュアで美しいシルエットで自然体でミニマルなコレクションを特徴としている。
Text: 野田達哉