パリで発表された「ディオールオム(Dior Homme)」の14SSコレクション。
クリエーティブディレクターのクリス・ヴァン・アッシュ(Kris Van Assche)は”ミニマル”と”バロック”という相反する二つのテーマを追求。ショーのインビテーションには英国の詩人トマス・キャンピオンの「The sun must have his shade.(太陽にも影がある)」という言葉が引用された。
カラーパレットはブラウンから始まり、ブルー、そして最後はブラック。廃車などを用いた彫刻作品で知られるジョン・チェンバレン(John Chamberlain)の作品とマイアミのアールデコ地区の建築からインスパイアされたパッチワークは幾何学モチーフ。メタリックカラーのパーツをポイントに、異なる素材同士がコントラストを織りなした。
各アイテムは、フォーマルなタキシードスタイルにビーチウエアの要素をミックスし、様々な色やシルエットで提案された。ジャケットはラペルが細く、三つボタンや比翼仕立て、ダブルブレスト、ノースリーブなどが登場。ボトムスはセンタープリーツが入り、スタンダード、ミディアム、ひざ上ショート丈の3種が披露された。
シルクサテンのコートや、薄いレザーの開襟シャツやポロシャツなど、フォーマルな素材をスポーツウエアに使用したのも今回のコレクションの特徴だ。
バッグはスクエア型のクラッチやブリーフケースで、レザーシューズのトゥやソールには、シルバーのパーツがあしらわれている。