三菱地所、阪急電鉄など12の開発事業社が参加する大阪・梅田北ヤードの再開発事業施設「グランフロント大阪」の商業棟の概要が発表された。
売り場総面積は約4万4,000平方メートル、2014年3月末までの初年度売上高は400億円、来場者数は2,500万人を見込む。また、グランフロント大阪商業棟のグランドオープンは4月26日(金)に決定した。「梅田初」「梅田発」「梅田最大」をキーワードに「衣」「食」「住」「知」ライフスタイル全般を網羅する計266店舗が入店することとなる。
グランフロント大阪は兼ねてから報道されている通り、今回の商業棟だけではなく、オフィスビル、ホテル、分譲マンションなどで構成される一個の新都市と位置付けられる。商業棟に入店する各テナント1店舗あたりの平均坪数は約50坪となるため、旗艦店と位置付けるブランドが多い。南館、北館はそれぞれ地下2階から地上9階の構造。うち119店舗がファッション関連(1万7,500平方メートル)。インテリア・生活雑貨が35店舗(1万3,000平方メートル)、飲食関連が77店舗(1万700平方メートル)、ビューティー&コスメ・サービスが35店舗(2,800平方メートル)となる。
ファッション関連では、「ビームスEX デミルクス ビームス」「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ」「シップス」「アーバンリサーチロッソ」「ナノ・ユニバース」などおなじみのセレクトショップが顔をそろえる。この他、関西初となる「ロンハーマン」が出店。
またインテリア関連では日本初上陸となる「ZARA HOMEが出店するとともに、無印良品(3,000平方メートル)、アクタス(500平方メートル)、ケユカ(1,400平方メートル)の三つの西日本旗艦店がそろう。
それにしても、阪急百貨店うめだ本店、阪神百貨店梅田本店、大丸梅田店、ルクア、JR大阪三越伊勢丹、ヨドバシカメラ梅田店が隣接するJR大阪駅周辺のオーバーストア感は尋常ではないものがある。今回1月16日に大阪市内で開かれた概要発表会見では、中期的な売上目標を尋ねられた阪急電鉄、杉山健博常務取締役不動産事業本部長が「明確な目標値は定めていないが、年数が過ぎるとともにジワーっと上昇していくことを目指している」と答えた。この返答には、オーバーストアによる供給過剰下での競争が厳しいものであるという認識が含まれていると感じられる。