ダイアナ元妃(Diana, Princess of Wales)は1961年7月1日生まれ。イングランド・ノーフォーク・サンドリンガム出身。
イギリスの名門貴族スペンサー伯爵家の令嬢として生まれたが、両親は69年に離婚した。姉のセーラはウェールズ公チャールズと交際しており、ダイアナは77年に初めて顔を合わせた。
79年、王室のパーティーで皇太子と再会したのがきっかけで皇太子と交際し、81年2月に婚約。同年7月にセントポール大聖堂で結婚式を取り行った。82年6月に長男ウィリアム、84年9月に次男ヘンリーを出産した。しかし、家庭生活や公務についての考え方の違いが深刻化。ダイアナは過食症に苦しみ、皇太子の不倫も表面化した。92年12月には2人が別居生活に入ることが発表され、96年8月に離婚が成立した。
離婚後はエイズ問題や地雷除去問題など慈善活動に取り組んだが、私生活は相変わらずパパラッチに追いかけ回される日々が続いた。97年8月31日にパリで交通事故に遭い、死去。チャールズ皇太子の意向によりイギリス王室が彼女の遺体を引き取った。また、英国民の強いダイアナ哀悼の機運から、女王エリザベス2世が特別声明を出し、葬儀中にはバッキンガム宮殿に半旗が掲げられるという異例の処置が取られた。
彼女のファッションセンスは高く評価されており、世界中の女性たちに大きな影響を与えた。自身は英国ファッション界に貢献したいと考えていたため、キャサリン・ウォーカーやフィリップ・サマーヴィルなどを愛用。外国ブランドでは「シャネル」「イヴ・サンローラン」「モスキーノ」「エスカーダ」を好んだ。
昨年10月には、彼女の晩年を描いた映画『ダイアナ』が公開された。ナオミ・ワッツがダイアナを演じ、「トッズ」や「ヴェルサーチ(Versace)」「ディオール」など、ダイアナが愛用したブランドが衣装を全面協力した。