トム・ブラウン(Thom Browne)手掛ける「モンクレール ガム・ブルー(Moncler Gamme Bleu)」の15SSコレクションは、屋外の会場にボクシングのリングを設営。開演前からジミー・レノン・ジュニアらしきリングアナウンスが流れ、チェックのスーツにボクシングトランクス、ガウンをまとったモデルがリングに登り、「Let's get ready to RUMBLE!」と、ボクシングファンにはお馴染みのマイケル・バッファーのセリフを合図にショーがスタート。
シーズンコンセプトであるボクシングをモチーフにリングの周りをモデルがウォーキング。ボクサーパンツをイメージさせるシャーリングでウエストマークされたジャケットや、ボクシングのフード付きローブを思わせるマリエのフィナーレなど、モンクレール×トム・ブラウンらしい手の込んだ演出でミラノファッションウィークを盛り上げた。
コレクションは様々なアイテムに、ボクシングトランクスやローブ、シューズ、チャンピオンベルト、ジムバッグなどのギアからのディテールがマッシュアップされ、ハンドメイドのテーラーリングの技術により、上質なタウンウエアとしてガム・ブルーの独自の世界が展開された。先シーズンよりスタートしたウィメンズも同様のコンセプトで、デザインもボクシングシューズをイメージさせるレースアップのハイヒールシューズなど、メンズのアイテムからインスピレーションされたアイデアの宝庫。
グレンチェックや千鳥格子など様々なチェック柄の過剰なレイヤード、バランスを違えたトリコロールのカラーバランス、メッシュやバイアスのキルティングワークなど高機能、高品質な素材を上質な仕立てとトム・ブラウンらしいルックがメンズ・ウィメンズ次々と並ぶ。オックスフォード、コットンピケやカシミア、サマーウールなど軽量で柔らかな素材とリフレクト素材、コーデュラ、リップストップナイロンなどテクニカルファブリックで、クチュールスポーツウエアとも言うべき、ラグジュアリーなスポーツブランドの世界をハイレベルで構築している。