スタイリスト・山口壮大ディレクションによる東京デザイナーズブランドとコラボレーションした浴衣が、伊勢丹新宿店とテキスタイルメーカーひなや京都(HINAYA KYOTO)で販売されている。
ファッションヘッドラインでは、本企画に参加した「ファセッタズム(FACETASM)」デザイナー・落合宏理氏に、これからの浴衣にについて話を聞いた。
ーー今回、取り入れた日本の染色・織の技法は?また、その技法を採用した理由は?
愛知県有松市の伝統的な染色技法「雪花絞り(せっかしぼり)」の浴衣地と、ポリエステルジョーゼットの生地に我々が得意としているインクジェットプリントを施し、プリーツ加工をしたものを組み合わせた。新しい染色技法(プリント技法)に、古典柄を組み合わせたかった。
ーー洋服と浴衣をデザインすることの最大の違いは?
挑戦するということでは同じ。ただ、洋服はすべてを自由に発想できるが、浴衣や着物は既に完成した伝統あるカタチがあるので、それはなるべく崩したくないという思いがあった。
ーー実際に浴衣を制作して苦労した点、新しい発見などがあればお聞かせ下さい
苦労は特になかった。初めての試みだったので、すべてが新鮮で発見の連続だった。
ーー今後、デザインに取り入れていきたい日本の伝統の技があればお聞かせ下さい
数々の染色技法や刺繍。
ーーご自身が思う、一番浴衣が似合う女性像は?
小津安二郎の映画に出てくる女優。
ーーご自身が浴衣でお出掛けした思い出の中で、一番印象的な出来事はどんなことですか。また、おすすめのシチュエーションやスポットはどこですか?
浴衣を来て出掛ける、それだけでドラマチックだと思う。
【プロフィール】
1977年、東京生まれ。99年、文化服装学院卒業。テキスタイル会社ギルドワークに8年間務め、同時にNGAPにてアシスタントを務める。2007年春、ファセッタズム始動。12SSシーズンより東京コレクションでランウエイを実施。