キャロル・リム(Carol Lim)とウンベルト・レオン(Humberto Leon)によるケンゾー(KENZO)は、パリ19区にあるイベントセンターを会場に2017-18年秋冬コレクションショーを開催した。
メイクルームとフィッティングルームを観客席から見えるよう中央に設置。環境問題について意識の高い2人は、アークティックサーフィンのカルチャーからインスパイアされ、バックステージをセットの一部にすることで削減された経費分を環境保護団体に寄付するなど、コレクションを通して積極的な姿勢を見せている。
ウィンターブルーとレインコートイエローという発色の良いスポーティーなスーツで幕開け。氷河やオーロラを思わせるグラデーションのアランニットドレスや斬新なカラーブロックのタートルネックセーターには、フードつきのニット製インナーを合わせ、アイテムによってはニットや起毛素材のパンツをコーディネート。チェックやアーガイルのスーツ、あるいはハワイアン×アークティック・サーファーフラワーのモチーフがコレクションに享楽的なムードを加える。
ゴム引きのレインコートなどのワークウエアや、ダウンジャケットなどのサバイバル仕様のスキーギアがあるかと思えば、ショー後半にはテーラードスーツも登場。しかしトラディショナルなシルエットではなく、ジャケットはドロップショルダーで、ボタンの位置を高くすることでモダンな印象。
今回は、メンズコレクションと同じコンセプトで2017-18年秋冬ウィメンズコレクションも続けて発表されたが、リボンをあしらう北ヨーロッパの伝統からインスパイアされたアイテムや、フラワーモチーフのドレスなど、より一層華やかでフェミニンにまとめられていた。