東京に1号店をオープンしてから今年で15周年を迎える「ピエール・エルメ・パリ(PIERRE HERME PARIS)」が、今秋冬の新作スイーツを発表した。
テーマは「人生は素晴らしい(La Vie est Belle)」。バラとフランボワーズとライチのフレーバーの「フェティッシュ・イスパハン」シリーズのケーキや、2種のコーヒー豆を使った「フェティッシュ・アンフィニマン・カフェ」、マカロンやチョコレートの新作を披露した。
また、エルメは今年、フランスのアーティスト、ベルナール・カンタン(Bernard Quentin)とコラボレーションしており、カンタンの作品からインスパイアされたクリスマスケーキ「ビュッシュ・ラ・ヴィ・エ・ベル」が伊勢丹新宿店限定で登場する。年末にはカンタンデザインのオリジナルフェーブ(陶器のミニチュア)入りの新年用ガレット「ガレット・オ・リオレ・エ・キャラメル」も発売。
12日には、エルメの15周年を記念するパーティーがフランス大使公邸で開かれた。様々なクリエーターやブランドとのコラボを積極的に展開するエルメだが、今回はフラワーアーティストの東信が会場の装飾を担当。東氏は「今までにない作品を作り出し、独自の感性、革新的なスタイル持つエルメ氏のことは以前から尊敬していた。今回、実際にエルメのスイーツを食べ、色や見た目、味を解釈して、フラワーアートに落とし込んだ。口に入れたらなくなってしまうスイーツのように、会場の花たちも2時間たったら枯れてしまうように敢えて水を差さずにおいてある。管弦楽の演奏も加え、エルメの世界観を花だけでなく時間と音とで演出した」とコメント。
また、ピエール・エルメ・パリの日本代表リシャール・ルデュ(Richard Ledu)氏は、「最初のブティックが東京でオープンしてからこれまでの15年間、まるで思春期の子供のように常にエネルギーと野心を持って、時々転びながらも前を向いて進んできた。スタート時から変わらないメンバーで切磋琢磨してきた結果、オート・パティスリー(高級菓子)というジャンルを東京から世界に発信し、ピエール・エルメ・パリというブランドを確立することができたと思う」と話す。
エルメは、現在開催中のフランスの車メーカー「ルノー」とのコラボカフェを始め、2月にオープンするリッツ・カールトン京都、日本人デザイナーの原研哉との協業や書籍の発売など、様々な展開を今後も予定している。