「ボッテガ・ヴェネタ(Bottega Veneta)」は、上海のイフェン・ギャラリア店で、中国の風景をテーマにした写真展「クリティカル・ランドスケープ(Critical Landscapes)」を開催している。10月31日まで。
作品を提供したのは、中国全土で活躍するアーティスト&フォトグラファーの博尚、火炎、洪磊、恒河、劉建宏、曹翰の6名。ゴーストタウンと化した内モンゴル自治区オルドス市を写した作品や、世界的に有名な桂林の石灰岩層を住人達が計画的に破壊してきた様子など、人間と自然の不均衡な関係性や変化し続ける風景への危機感が表現された作品が展示される。
キュレーターを務めたのは、復旦大学で視覚文化論と中国現代写真論を専攻する顧錚教授。これまでニューヨークのパーソンズ・スクール・オブ・デザインやスミソニアン博物館などで展覧会のキュレーションを手掛けてきた。
イフェン・ギャラリア店は、1920年代から30年代の建築物が立ち並ぶ外灘エリア内の築約100年の建物に入居している。2階にはギャラリースペースがあり、これまでに、中国の壊れゆく遺産に目を向けた「ダメージド・ヘリテージ(Damaged Heritage)」、身の周りの商品と日常生活とのかかわりをテーマとした「トーキング・オブジェクツ(Talking Objects)」、ポートレートの芸術性を追求した「フェーシング・フェーシーズ(Facing Faces)」などの展覧会が開かれてきた。
同ブランドは才能あるアーティストの発掘・サポートや、文化的プロジェクトの支援に力を入れており、次世代の写真家発掘を目的に昨年スタートした写真コンテスト「ニュー・エクスポージャー(New Exposure)」を今年も開催。現在開催中のニューヨークファッションウィークで最優秀賞が発表される。