日本橋三越本店は、国土交通省が推奨する水辺の新しい活用を創造していく「ミズベリング・プロジェクト」の一環で、河川沿いなどの水辺を楽しむライフスタイルにふれることのできる期間限定ストア「ズベリングストア -月待つ水辺-」を同店本館7階「はじまりのカフェ(Hajimarino cafe)」に期間限定オープンした。9月2日まで。
「ミズべリング」とは、企業、行政が一体となり、水辺の美しい街作りと、新しいにぎわいを生み出すムーブメントを創造していく活動で、河川空間の利用に関する規制緩和に伴い2014年に発足。「水辺+RING(輪)」「水辺+R(リノベーション)+ING(進行形)」の造語。
このミズべリングストアでは、8月27日から日本橋三越全館で開催している「月待ち講」(十五夜や三日月といった特定の形の月を待ちながら、人々が集い、鑑賞し、時を共にする日本古来の文化のこと)と連動しており、会場では日本の伝統的な文化に水辺を組み合わせたシーンを三つに分類(1人で楽しむ、2人で楽しむ、みんなで楽しむ)して水辺でのライフスタイルを提案する。
「1人で楽しむ」ゾーンでは、日本酒や読書を静かに嗜んだり、折りたたみ式自転車による水辺でのサイクリングを提案。「2人で楽しむ」ゾーンは、ワインやコーヒーを飲みながら語り合うシーン。「みんなで楽しむ」ゾーンでは、グループで音楽や食事、夜空を楽しむことを提案する。
このイベントの背景には、水害から市民生活を守るという視点から河川の整備が進んだ一方で、人々の暮らしや街並みが水辺から遠ざかった現状がある。しかし昨今、水辺の美しい街作りを目指して規制緩和が進み、市民や民間の力を積極的に生かそうと全国の水辺で動きが始まっているという。当ストアにて水辺のある暮らしに触れるきっかけをつくることで、水辺と人々の関係を変化させ、水辺での暮らしに楽しさという付加価値を加えることを意図する。