百貨店5社の9月売上高速報は全社そろってプラス実績、秋物ファッションが好調に推移

2013.10.03
1日、大手百貨店5社が9月の売上高速報を発表。全社が前年同月の実績を上回った。月初の3連休は台風の影響など天候不順に見舞われたが、気温の低下が秋物ファッションの販売を後押しした。

三越伊勢丹ホールディングスは対前年比8.4%のプラスだった。伊勢丹新宿店が13%増、三越日本橋本店が9.8%増、三越銀座店が11.5%増と、旗艦店がそろって好調さを維持。伊勢丹新宿本店と三越銀座店は2ヵ月連続で2ケタを超える伸び率を示した。販売の中心は秋物ファッション。ウールやダウン、レザーなどのコートジャケットをはじめ、セーターやスカートがよく動いた。婦人雑貨ブーツやストールなどの秋冬物が好調だった。

エイチ・ツー・オー リテイリングの売上高は、全社計で対前年比19.9%と前月(19.1%)以上の伸びを記録。阪急うめだ本店は96.1%増、阪急メンズ大阪は7%増、両店を擁する阪急本店は77.0%増だった。対前年比プラスは11ヵ月連続。

J・フロントリテイリングの売上高は、大丸松坂屋百貨店合計が対前年比2.0%増、百貨店事業合計では1.9%の増を記録。台風によるマイナス影響はあったものの、婦人ジャケット、ニットパンプスなどの秋物ファッションがよく動いた。また、ラグジュアリーブランド時計宝飾品も好調に推移。店舗別では食品フロアの改装効果が続く名古屋店が、11ヵ月連続で対前年比プラスとなった。

髙島屋の売上高は、髙島屋単体で対前年比2.5%の増、単体及び国内百貨店子会社18店舗合計では対前年比2.6%の増だった。対前年比プラスは2ヵ月連続。商品別では紳士服、紳士雑貨、婦人服、婦人雑貨などのファションアイテムを中心に、特選衣料雑貨、呉服、子供用品など幅広いカテゴリーで前年を上回った。

そごう・西武は、そごう・西武24店舗合計で対前年比2.2%の増。西武池袋本店単独では3.2%の増だった。こちらも24店舗合計の対前年比プラスは2ヵ月連続。秋物ファッションが好調な婦人服と紳士服に加え、宝飾・美術も好調さを維持している。
薄井テルオ
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