東京・銀座のシャネル・ネクサス・ホールでは、2014年初の写真展としてパリ在住のアーティスト、サビーヌ・ピガール(Sabine Pigalle)による連作「TIMEQUAKES(タイムクエークス)時のかさなり」を日本で初めて一般公開する。2014年1月17日から2月9日まで。
創作の起点となったのは、東日本大震災の際にピガールが経験した混乱。彼女は、15から17世紀にかけての宮廷肖像画と現代のポートレート写真を組み合わせ、更に数度にわたる日本滞在中に撮影した東京の抽象的な写真と融合させた作品を生み出した。また、ラファエロやダヴィンチの作品をモチーフとして流用し、ディテールに描き加えている。ピガールは同作について「借用と着服といったバイアスを通じて、虚実の想いでの勝ちと密度を備えただまし絵を創作することに尽力した。私が作る絵は記憶の働きに忠実で、嘘のように明確で、真にいかがわしい」と語っている。
ピガールは1963年にパリで誕生。ソルボンヌ大学で文学を学んだ後ファッション写真の世界に入り、ドイツ人写真家のヘルムート・ニュートン(Helmut Newton)の下で4年間アシスタントを務める。その後造形写真の道に進み、絵画の歴史や宗教、神話や個人が持つ恐怖など多数のテーマを追求した作品を創作。東京では2006年に初個展を開き、09年にはフランス大使館の旧庁舎内で開催された「ノーマンズランド(No Man’s Land)」展に出展している。ルイス・アレキサンダー・ギャラリー(Louise-Alexander Gallery)所属。
【イベント情報】
サビーヌ・ピガール写真展「TIMEQUAKES時のかさなり」
会場:シャネル・ネクサス・ホール
住所:東京都中央区銀座3-5-3シャネル銀座ビルディング4階
会期:2014年1月17日から2月9日
時間:12:00から20:00
入場無料