イタリア大使館貿易促進部が主催するイタリアファッションの総合展示会「第45回モーダ・イタリア」と「第55回シューズ・フロム・イタリー」2015春夏コレクションが25日に開幕した。27日まで東京・恵比寿のウェスティンホテル東京で開催されている。
モーダ・イタリアには、イタリア全土からアパレル関連61社、皮革製品関連28社が出展。ウィメンズウェアやバッグとレザーグッズ、ニットを始め、メンズウエア、レザーウエア、小物、アクセサリーなどの最新作を紹介している。また、「シューズ・フロム・イタリー」には、約70社が出展し、8月31日から9月3日までミラノで開催されるミカム展に先駆けてウィメンズとメンズのシューズやサンダル、子供靴のプレコレクションを展示している。
初日に行われた記者会見で、ロレンツォ・モリーニ駐日イタリア臨時代理大使は「イタリアと日本には強い結びつきと信頼関係がある。イタリアから日本への輸出が増えていることやモーダ・イタリアが55回続いていることがそれを示している」と挨拶。
アリスティデ・マルテッリーニイタリア大使館貿易促進部代表も「二つの展示会を足すと100回目。今年1月から3月の日本のアパレル製品輸入量に占めるイタリア製品のシェアは、円高の中でも前年比4.3%増で3位。メンズウエアは11.3%増で4位。ウィメンズウエアは7.7%増の3位だった。また、皮革衣料と毛皮衣料は中国を抜き1位になった。今後もこうした傾向が続くことを期待している」とした上で、イタリアブランドの伊勢丹新宿店への出店やアルカンターラ社と 「ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」の協力関係が続いていることなど、ショップオープンやコラボレーションの多さを挙げ、イタリアと日本の関係を改めて強調した。
ジュゼッペ・マッツァレッラ、コンファルティジャナートモーダ会長は、シューズについて「日本が輸入した革靴に占めるイタリアの割合は1位。品質の良さや価格以上のクオリティであることなどが評価されている」と話す。
また、会見ではトレンドプレゼンテーションも行われた。Elementi Modaクリエーティブディレクターのオルネッラ・ビニャーミさんは「ソフトなエレガンスがトレンド。洗練されて、快適なスタイルが提案されている。伝統的なものと革新的なものの対比的組み合わせも特徴」と説明。“イージーシック”や“スマートエレガンス”、“グラフィックモダニティ”などのキーテーマを挙げ、白いシャツや異素材の組み合わせ、白と黒、幾何柄とフラワーモチーフの組み合わせ、60年代に流行したAラインなどのミニマムな形に立体的な刺繍をプラスしたものなどを紹介した。イタリア靴メーカー協会トレンドコンサルタントのアルド・プレモリ氏は、シューズトレンドについて「ボートシューズやドライビングシューズなどの地中海のリゾートスタイルやグレース妃の映画からインスピレーションを受けたものが出ている。マティスの展覧会からインスピレーションを受けたコントラストのある色も提案されている。サンダルも欠かせない」と話した。